道程 高村光太郎

道程

僕の前に道はない

僕の後ろに道は出来る

ああ、自然よ

父よ

僕を一人立ちにさせた広大な父よ

僕から目を離さないで守る事をせよ

常に父の気魄を僕に充たせよ

この遠い道程のため

この遠い道程のため    

誰かが決めた道を歩くのではなくて、道は自分で切り拓かねばね。

この詩は発表された時は102行の長い詩だった。その最後の一節を残したのが、現在の9行の「道程」。もとの詩も是非一度は読んでいただきたい❗️

高村光太郎 (1883-1956) 彫刻家、詩人

父は彫刻家の高村光雲

1914年、詩集「道程」を出版。この年に長沼智恵子

結婚、1938年に死別。

1941年、詩集「智恵子抄」を出版。

1945年から1952年まで岩手県の花巻で過ごす。

f:id:yoyotsublog:20210306121704j:plain

30年以上も前、花巻の高村山荘に行ってきた。宮沢賢治が大好きで行って来たので、高村山荘の存在は行って初めて知ったのだが、とてもよかった。特に出会った人たちがよかった。