道程 高村光太郎
道程
僕の前に道はない
僕の後ろに道は出来る
ああ、自然よ
父よ
僕を一人立ちにさせた広大な父よ
僕から目を離さないで守る事をせよ
常に父の気魄を僕に充たせよ
この遠い道程のため
この遠い道程のため
誰かが決めた道を歩くのではなくて、道は自分で切り拓かねばね。
この詩は発表された時は102行の長い詩だった。その最後の一節を残したのが、現在の9行の「道程」。もとの詩も是非一度は読んでいただきたい❗️
高村光太郎 (1883-1956) 彫刻家、詩人
父は彫刻家の高村光雲
1914年、詩集「道程」を出版。この年に長沼智恵子と
結婚、1938年に死別。
1941年、詩集「智恵子抄」を出版。
1945年から1952年まで岩手県の花巻で過ごす。
30年以上も前、花巻の高村山荘に行ってきた。宮沢賢治が大好きで行って来たので、高村山荘の存在は行って初めて知ったのだが、とてもよかった。特に出会った人たちがよかった。